映画 「初恋」
2006-06-14


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他の映画を見ていたときに、宣伝で見てからすごく気になってました。

「三億円事件の実行犯」
―私はこの物語を実話だと思っています…

とというくだりではじまります。

あの府中の強盗事件の犯人は女子高生だった。

これがキーワードなんですが、
不思議な映画でした。
タイトルが「初恋」って事ですから、恋が絡んでいるのです。

1960年代。
学生闘争とか、若者が何をしたらいいのか、自らの道を見失った時代。

一人の少女と、青年が出会った。

どんな小さなことで、さわいでみてもまったく世間は変わらない
些細な事として流される。
何をしても、何をしても。自分たちの存在意義が見つけられない。

時代を反映した映画です。

あえて、主人公の薄暗い背景などを説明しないで
鑑賞者に余韻を与える、
メインの話だけでも、充分だともうのですが
あえて、中だるみになってしまうのを覚悟で
若者たちのノスタルジーを現していた所が印象的でした。


最初に、主人公のみすずが教われて警察に保護されるんですよ。
でも誰も迎えに来ない。
泣きもしない。
そんなみすずに警察官は、思わず寂しい少女だなあ…というのです。
みすずが警察署からでて行くときには雨が降っていた。
おもむろに傘をはずし、雨に濡れる。
みすずには 誰かの前で泣く事も許されなかった。
そんな寂しい少女。

そして、親が政治家の東大生。
権力に憤りを感じて、自分で社会を変えようとするが
結局は無力さを痛感している青年。

3億円事件を通した、たった一つの恋。
そんな話です。
かなりこれまた賛否両論の映画だと思いますが
私はよかったと思いました。
[映画]

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